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ベイト対策

2012 年 5 月 24 日 Comments off

大歓迎のベイトなので、「対策」という表現もおかしいと思うのだが、ベイトがあまりにも多い時は逆に邪魔になるものである。

魚探の画面を真っ赤に染める反応。釣り人のテンションも高まるが、単に真っ赤に染まっているだけではベイトの群れの中でマダイがヒットすることは少ない。魚探反応が時折割れているようならば、何か大きな魚に追われた後なので、そのレンジを探ればヒットに導けるが、そうでない場合の攻め方はちょっと違ってくる。

それがベイト対策なのだが、攻め方を間違うと延々とヒットが無いままで終了してしまうかもしれない。

また、ベイトが多くなると、釣り場が絞られてくる。海域にもよるが、追われたベイトが最終的に逃げ込む場所を知らないと満足な釣果は得られない。
とても基本的なことなのだが、全てはキャプテンの腕と知識次第というところ。

カテゴリー: ライトジギング, 考察

キャッチ&リリースのすすめ

2009 年 5 月 25 日 Comments off

 実際に体験してもらうのが一番だが、マダイジギングは基本テクニックさえ熟知していて好条件に遭遇できれば非常に良く釣れる。トップシーズンならば二桁は珍しくないし、一人で20~30枚という釣果も可能だろう。しかもシーズン序盤に限って言えば、サイズは最低でも50㎝、最大で90㎝、アベレージが60~70㎝なのだから、その釣れ具合はまさに「異常」なのである。

 しかし、だからこそその全てをキープするのはいささか問題がある。いかに青森県がマダイの宝庫とは言え、一度の釣行で一艘あたりの釣果が50匹、100匹の単位では、その減少は抑えられないだろう。

 キープが悪いというのではない。釣った魚を持ち帰るのは個人の自由である。消費できる限度という考えが根底にあるのならば「食べて供養する」という考えもあながち間違いではないと思う。だが、これから先、末永くこの釣りを楽しむためにも「必要以外のリリース」を一人一人が心がけてゆかなければならない。一般家庭が自宅で消費するならば60㎝1匹でも充分な大きさのはずだ。

現実問題として、小泊や竜飛、平舘など、どの海域を見ても4、5年前とは比較にならないほどサイズも釣果も落ちた。もともとマダイ釣りはそんなもの・・・と言ってしまえばそれまでだが、なんらかの方法を考えなければ、やがては本当にマダイが釣れなくなる日がやってくる。具体的には海域別による禁漁区、禁漁期の設定がもっとも現実的かもしれない。

 幸い、この釣りで使用しているフロロカーボンを主軸としたタックルの組み合わせは、魚の傷みを最小限に抑える役割も果たしている。よほどの水深から急激に引き揚げないかぎり、マダイは水圧の変化で弱ることもなく、元気な状態でリリースできる。例えば「一回の釣行で2枚まで」と自らが制限をもうけるのもいいだろう。少しでも多くの釣り人がリリースに賛同してくれることを願って止まない。ちなみに、私が自家消費のために持ち帰るマダイは年に1~2枚。過去6年で0.5%に満たないキープ率である。

魚を釣る以上、どんな綺麗事を並べてみたところで、魚を傷つけていることに違いはない。釣りをしない人から見れば、リリースしたとしても虐待であり、虐殺だろう。そもそも、生き物の命を弄ぶ遊びなどあってはならないのかもしれない。

だからこそ私はあくまでFishermanではなくてAnglerでいたいと思う。

2009.7月掲載分を校正

カテゴリー: ライトジギング, 考察

メタルジグのセレクト

2009 年 5 月 24 日 コメントはありません

 マダイのヒットパターンは、殆どがフォール中とリトリーブ中の2パターンである。そして別項でも説明した通り、季節的なものを除けばボトムでのヒットは少ない。よって、一般的にイメージされるジギングのように、連続的なジャークでボトム付近を探る必要はない。

以上の理由から、マダイジギングに求められるメタルジグの特性は「フォール時にいかに派手なアクションを演じられるか」と、「単純なリトリーブでいかに派手なアクションを演じられるか」であり、要するにスイミングのアクションが重視される。なかでもフォール時はランダムなスライドアクションであることが理想だ。

 メタルジグを素材的に分類すれば、樹脂(レジン)を使ったものとソリッドの金属のものとに大別される。更に重心位置によってキャスティングとフォールスピードを優先したものと、スイミングアクションを優先したものに分かれる。
 レジン系メタルジグは、比重が低いのでウエイトの割にボディが大型になりやすく、その分水の抵抗を受けやすい。つまり、釣り人側がアクションを意識しなくても、充分にアクションしてくれる。また、抵抗が大きい分、同じウエイトの高比重ソリッド製と比較すれば沈下スピードが遅く、多くの魚類が好む「自然落下」を演出しやすい。ダイワ製の「ファントムⅡ」に代表されるのがこのタイプで、シーズン初期、マダイが上層に浮いている状態では、このタイプのルアーの独壇場となる場合も珍しくない。

 しかし、上層から中層、場合によっては低層まで、広範囲のレンジをマダイが回遊するような場合は、レジン系よりもソリッドタイプを使用したほうが効率良く攻められることもある。その場合もフォール時のヒットとリトリーブ途中のヒットが殆どなので、使用すべきメタルジグの重心はセンターもしくはフロント。沈みの速いテール重心タイプでは、ヒット率に大きな差が出る。
 ソリッドのセンター重心タイプは、市場を探してみればそれほど多くはない。特に、60g以下のメタルジグは、ショアからの使用を前提としているためか飛距離を重視したテール重心のものが多いのが現状だ。そして、センター重心のメタルジグであっても、その全てがマダイジギングに向いているとは言えない。大切なのはフリーフォール時に「ランダムなスライドアクション」を演じてくれること。それが絶対とは言わないが、スライドアクションに対するマダイの反応はすこぶる良好である。

  では、どんなメタルジグが良いのか?ルアーは人それぞれの好みがあるので、最終的には自分の好きなものを使えば良い。どんなルアーを使っても、最盛期ならば「全く釣れない」ということはないだろう。「このルアーが良い」と断定するつもりは更々ないが、最近の私のメインルアーは以下のセレクトによるローテーションだ。

○ima GUN吉 20,30,40g

○MURA JIG  30,40g

○P-BOY JIG スタンダード 28g

○ファントムⅡ 28g

カラーも6年間に亘りいろいろと試してきたが、大切なのはゴールドベースとシルバーベース、ブラックベースの使い分け。背中の色が黒だとか赤だとかという程度の違いでは釣果に大きな差は出ない。ただ、不思議なことにシーバス狙いの定番になっている「レッドヘッド」だけは例外でかなり効果的である。またベースカラーで言えば、今期テスト中のコパーカラーがかなり優秀な成績をおさめている。

2006.5月掲載分を校正・追記

リトリーブスピードの考察

2009 年 5 月 14 日 コメントはありません

 LTマダイジギングの基本はストレートリトリーブである。つまり、単純にリールを巻くだけ。固定レンジで上下運動をさせても釣れるが、派手なジャークは逆効果となりやすい。しかし、ストレートリトリーブでもスピードによってヒット率が大きく異なる場合がある。ある時は速めが良く、またある時は遅めが良い・・。それがどんな条件に左右されるのか?長い間の疑問だった。

■マダイはメタルジグを止めていても釣れるという事実

 元々エサ釣りがメインの釣り仲間にジギングを教えたことがある。そして直ぐに彼はジギングでマダイを仕留めてきた。だが、その後は、彼は通常は思いもよらない全く新たな釣法を編み出すことになる。それは「ホントにそれで釣れるのか?」というルアーマンには到底信じられない釣り方だった。

 その釣り方とは・・まずメタルジグをボトムまで沈め、リール5回転ほど巻き上げる。あとはそのレンジをキープしたまま大きく2~3度ジャークし、そのままジッと待っているだけなのだ。エサが付いていればそれでも釣れるだろう。しかし、エサの無いメタルジグ単体でこの釣り方では・・釣れる分けがない・・と思うのも当然だろう。しかし、驚くことにその状態でマダイはいくらでも釣れてしまうのである。

実際に目にした時は信じられなかったが、それが事実。多少なりとも舟が流れていれば、マダイはメタルジグの動きが止まっていてエサが無い状態でも釣れてしまうのだ。

つまりは、レンジさえ合っていれば、「置き竿」状態でも釣れるということ。そしてここ数年の間に私はメタルジグ単体の置き竿にマダイがヒットした瞬間に数え切れないほど遭遇した。

以上のことから、マダイは「かなり遅い動きのメタルジグにでも釣れてしまう」という事実が見えてくる。 

■マダイを水面で見たことが無い

ひょっとしたら?と思うところがあり、仲間達に「マダイが水面までルアーを追ってきた姿を見たことがあるか?」と質問してみた。例えばアイナメや青物は、釣れた魚の後方を他の魚がチェイスして水面まで浮くことがある、。だが、マダイに関してはどうだろう?その答えは100%が「無い」だった。

これは、マダイが「気圧(水圧)の急激な変化」に対して極めて弱い魚である事を意味する。ユックリ引き揚げてきてもマダイの浮き袋が膨張してしまう事からもそれ間違いない。ソイ類やメバル類も同じ傾向にある。つまり、マダイは水深が変化する「縦」の動きは苦手と言えるだろう。とは言え、マダイはボトムから上層まで幅広いレンジを回遊する。それは、体内で水圧の変化を調整しているからに他ならないが、調整のために必要な時間は、我々が思っている以上に長いような気がする。

縦の移動には上方向と下方向の移動がある。苦手なのは上方向の移動であり、下方向の移動は比較的スムーズに思える。だが、リリースしたマダイをよく観察すると、10mほど潜ったあたりで一度停止しヒラを打つ光景が多々見られる。この事から、マダイが一気に移動できる縦の距離は10m(1気圧)程度なのではと推測できる。

この推測が当たっていれば、高速で上方に移動するメタルジグをマダイは追いきれないという事になる。わずか10メートルの射程距離。その中でマダイにメタルジグを食わせるためには・・・遅めのリトリーブが有利という結論に達する。

■スローリトリーブを試す

これらの推測が正しいことを裏付けるために、06年は最初からスローリトリーブで挑んだ。もちろん、従来通りのスピードも交えながらの検証。釣行回数は10回を越えたが、その結果はマダイジギングに有効なリトリーブスピードは「スローリトリーブ」であり、それがデッドスローであっても問題ないということだ。ただし、それは水深が30メートル以上と、ある程度深い場合に限る。ボトムから水面まであまり大きな水圧の変化がない浅場ではミディアム~ファストリトリーブでも釣れる場合がある・・という事を付加しておこう。

■高速リトリーブが必要な場合もある(09年追記分)

高活性で食い気があればスローリトリーブでも置き竿でも関係なく食ってしまうマダイだが、低活性になると有効なリトリーブスピードは大きく変わってくる。口を使わないマダイに有効なのはリアクションを誘発すること。つまり、なんらかの方法でマダイの活性を高める必要がある。リアクションを誘う最も簡単で確実な方法は超ファストリトリーブ。アクションは一切必要無いので、マダイが定位するレンジを可能な限りの高速リトリーブで「通過」させる。

大切なのはここから。定位レンジの5mほど上を目安にリーリングをストップさせたら、間髪入れずにベールを開いてメタルジグを「フリーフォール」させる。低活性時は定位レンジ内ではまず釣れない。スローに通しても釣れない。かと言って高速リトリーブでもリトリーブ中のヒットは無いが、わざとレンジを外してフリーフォールさせた場合には何故か好反応を示す。これで釣れない場合には、プラッギングで攻めるしか方法はない。

■横方向の移動スピードは速い

 ここまで説明してきたのは、あくまでバーチカル(舟から垂直に狙った場合)での話。上下には10m程度しか高速に移動できないマダイも、水圧が変化しない横方向の動きは自由であり高速だ。とすれば・・より遠くへルアーをキャストして狙ったレンジを横方向(実際には斜め)に探ったほうが効率良い。。理論上、舟からメタルジグまでの距離は長ければ長いほど任意のレンジを長時間攻められることになる。

2006.6月掲載分を校正、追記

シングルフックのすすめ

2009 年 5 月 14 日 コメントはありません

 フロロカーボンを使ったジギングと、PEラインを使ったジギングでは、貫通力や強度の関係で使用できるフックが大きく違ってくる。具体的には、伸びのあるフロロカーボンでは、貫通力に長けた細軸のフックが必要であり、マダイ針のような太軸では貫通できずにバラシが多くなってしまうのだ。逆に細軸のフックをPEラインで使用すると、強度不足で伸びや折れが発生してしまう。

 また、私が掛かりの速いトリプルフックを捨ててシングルフックオンリーにしたのは、トリプルフックはスレ掛かりが多くなる事、そして魚が低活性の場合には極端にフッキングが甘くなりやすい(バラシが多い)事の二つの理由からである。

 ルアー用のシングルフックには、丁度良いものがない。そこで自作となる。メーカーさんにも協力をお願いして、これまでいろんなフックを試してみたが、今は(株)オーナーばり製のSSWとカットチヌの2種類に落ち着いた。SSWのほうがフッキングが良い気がしないでもないが、いずれにしても1度使用すれば廃棄。よって、最近は安価なチヌバリを使用することが多くなった。

チヌバリはアイレットが無いのでそのままでは使えない。モノフィラメントの80~90ポンドを使い、スレッドで巻いてアイを作る。アイの長さは通常は5mmほどで良いが、ムラジグに装着する場合は、長さを10~15mmにしている。

2006.6月掲載分を校正、追記

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カテゴリー: ライトジギング, 考察

アシストフックの必要性

2009 年 5 月 14 日 コメントはありません

 最初に媒体にマダイのライトジギングを公表したのは2004年秋。雑誌 「salty」 だった。その時私は、本文中で「アシストフックはこの釣りには必要ない」と説明している。しかし、これは大きな間違いである。

 当時はまだフォールで食わせる・・という方法が確立できない状態にあった。任意のレンジまで沈めてからリトリーブで食わせる・・という方法がメインであり、その釣り方のみであればアシストフックは必要無かったからである。
  ところが翌年2005年の春、トップに近い上層で、しかもフォール直後にヒットするマダイにはアシストフック無しでは太刀打ちできないことが判明。自分の考えを改めることになった。

 フォール中のヒットパターンは、ルアーを追尾して後方から食いつくのではなく、落ちてきたメタルジグの真ん中目掛けて食いつく。そんな食い方だから、テールのトリプルフックだけでは口唇付近へのスレ掛かりとなりやすく、結果的にバラシが多くなってしまうのだ。この傾向はアシストスフック1本を追加することで簡単に解消される。スレ掛かりを防止し、魚体を痛めないためにも、やはりアシストフックは必要不可欠というのが最終結論。

 ところが、この釣りに適したアシストフックは市販品には存在しない。いや、正確に言えばサイズや長さは申し分無いものがあるのだが、その全てがフロロカーボンを使用したジギングには対応していないのである。

 小型メタルジグの全長は短い。そのボディの半分ほどの長さで、テールフックと干渉しないサイズのアシストフックで市販品のものを物色してみると、PEラインを前提としたジギング用のものしかない。具体的には「フックの軸が太い」ものが殆どなのだ。

では、なぜ太軸ではダメなのか?それは、フロロカーボンを使用したジギングでは、フック強度よりも貫通力が大切だからである。伸びのあるラインでも、確実に貫通してくれる細軸で摩擦抵抗の小さいフックでなくてはならない。細軸でも、フロロカーボンの使用が前提であれば、伸びたり折れたりすることは無い。この釣りは、フックが太軸だと成立しないのである。

 無いものは仕方ない。自作することにする。使用したフックはチヌ。サイズは9~10号が良い。PE6~8号をスレッドで環状に巻き付けて、瞬間接着剤で仕上げる。輪の長さはフックがくぐるギリギリの長さ。こうする事でボディが短い小型メダルジグでもテールフックと干渉することはない。

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2006.5月掲載分を校正

カテゴリー: ライトジギング, 考察

バランスタックルの考察

2009 年 4 月 10 日 コメントはありません

madai_0021ここで紹介しているマダイジギングにはフロロカーボン4~6ポンドを使用する。では、何故それらのラインでなくてはならないのか?誰もがそう疑問に思うだろう。細フロロに辿り着くまでのいきさつはこうである。

マダイジギングを試み始めた当初は、同船のメンバーが思い思いのタックルとバラバラの重さのジグを使用していたがそれでもマダイは釣れた。入れ食いの時はメタルジグのサイズもタックルも関係ないからだ。

だが、食いが渋り始めると、圧倒的に小型メタルジグが有利になる。数度のテストの結果、長時間の連続ヒットを導けるのは40g以下。ベストは1オンス以下ということが分かってきた。おそらくはフォールスピードの関係だろう(そういう意味ではジグミノーやシンキングペンシルが更に有効)。
軽量メタルジグがマダイに有利なことは分かったが、今度はそれに合わせたラインとタックルの選択が必要になった。小型メタルジグにセットできるフックは、トリプルフックならばせいぜい3~4#。ラインとの接続に金具を使用するならばスナップもできれば小型が良い。 しかし、このサイズのフックとスナップにPEラインを組み合わせると、フックの伸びや折れが頻発しスナップも簡単に伸びてしまう。伸びの少ないPEラインでは、ヒット時の衝撃とファイト中の負荷を吸収できず、金属類が極端に弱くなってしまうのだ。

そこでフックを太軸のシングルに交換し、スナップ類を使わない・・という方法を試してみた。しかし、大型がヒットすると、細PEラインではあまりに時間が掛かりすぎ、その結果バラシやブレークの率が高くなってしまう。ヘビータックルを使用して強引に釣り上げてしまうという方法もあるだろうが、それでは小型メタルジグは使えず、本末転倒。そもそもヘビータックルでの釣りは漁となんら変わりなく、釣り本来の楽しみ方とはほど遠くなってしまう。

そこでナイロンラインとフロロカーボンラインが登場する。ナイロンの10ポンドから使い始めるが、28gのメタルジグでは水深50メートルで底が取れない。6ポンドで何とか底を取れるようになるが、今度は伸びがありすぎて、フォール時のバイトが全く取れない、フッキングが甘いという問題が出てきた。

ラインをフロロにしてみる。ナイロンよりも感度の良いフロロだから、8ポンドでも底は取れるのだが、フロロの宿命でスピニングリールへの馴染みが悪い。ちょっとした操作ミスでライントラブル。これでは釣りにならない。

このような課程を経て辿り着いたのがフロロカーボン6ポンド。28~40gのメタルジグと組み合わせれば水深70メートルでも底が取れるし、フォール中のバイトもPEほどではないが分かる。フックもフッキング率の高い細軸が使え、スナップはシーバスに使用している小型のもので大丈夫。何よりも適度な伸度の効果で魚が暴れず、大型でも簡単に浮いてしまうし、体力に自信の無い釣り人でも楽に大型が仕留められる。前回で説明した通りそれなりのラインシステムは必要だが、6ポンドフロロに慣れれば、このラインがロープ並に強く感じるようになる。そうなると、より高いゲーム性を求めて、5ポンド、4ポンド、2ポンドとラインを細くしてみたくなる。冗談でも嘘でも大げさでもなく、4ポンドのフロロカーボンならば、70㎝オーバーも問題なく取り込める。この事実は、一緒にこの釣りを開拓してきた、たくさんの仲間たちが証明してくれるだろう。

さて、前置きが長くなったが、バランスタックルの話をしよう。6ポンドフロロカーボンを前提としたバランスタックルとは、すなわち6ポンドラインの強度を100%発揮できるロッドとリールの組み合わせである。ロッドのパワーとラインの強度、伸度が絶妙にマッチしなくてはならない。6ポンドラインの強度を100%活かすためには、しなやかで且つ充分な弾性を備えたロッドが必要になるのだ。ベンディングカーブが不自然で、負荷を分散できないロッドではラインは直ぐに切れてしまう。単に硬いだけの棒のようなロッドも同じこと。例えしなやかでも、弾性が足りなくては魚を浮かせられない。よって、細フロロを使用したマダイジギングに最適なロッドは

1、負荷の変化に応じてベンディングカーブが理想的に変化し、尚かつロッドの弾性だけで魚 の走りを止められ、浮かせられる事。
2、6ポンドラインの伸びが最適となる1.5~2㎏の負荷で極限の曲がりとなる事。
3、28~40gのメタルジグをフルキャストできる事。

という3つの条件をクリアしなくてはならない。
40gのメタルジグをフルキャストするには、「ブラーマダイ」で一般的に使用されているサクラマスロッドならばやや長めが必要になる。かといって、ジギングロッドやボートロッド、シーバスロッドでは6ポンドラインとのバランスが悪い・・いろいろと試した結果辿り着いたのが細身のサーモンロッドや柔らかめのシーバスロッドである。

しかし、これらのロッドは元来、基本的に用途が異なる。そこでソリッドブランクのスピニング仕様ジギングロッドをメーカーサイドに打診。他の地区からも要望が多かった「JSB-63SLT」のスピニング仕様が完成した。このブランク、細身でありながら70㎏の負荷でも折損しないというモンスター。実際に使用してみると、感度もフッキングも問題なく、バラシが少ない上にリフティングパワーも申し分無い。パーフェクトに近い優れものと言える。マダイのみならず、青物や根魚に至るまで、充分に満足できるロッドである。ひとつだけ問題があるとすれば6フィート3インチという長さ。船縁の高いボートではやや不利であり、メタルジグのフルキャストも難しい。できれば7.5フィートクラスが欲しいが、諸事情により現時点では製品化される予定はない。
ロッドの話ばかりになってしまったが、リールは#2500サイズでドラグさえ正常に作動して、ライントラブルが少なければ好みのもので良い。フロロカーボンに特化して言えば、最近はD社製リールが人気だ。大切なのは、自分で使用しているリールがハンドル1回転あたり、どの程度のラインを巻き取るか。のちのち説明するが、これが把握できるかできないかで釣果は大幅に変わる。そういう意味では、リールを頻繁に交換するのは好ましくない。

2006.6月掲載分を校正

カテゴリー: ライトジギング, 考察

PEラインは本当に有効か?

2009 年 4 月 7 日 コメントはありません

PEラインが有効か否か?・・という見解を述べる前に、何故PEラインが必要なのか?を先に考えてみたいと思う。

PEラインの登場により、最も進歩したのは今更言うまでも無くジギングとエギング、深海釣りであろう。伸び率の極めて少ないPEラインは、アングラーのイメージ通りにルアーを操作でき、しかもわずかなバイトも逃さないほどの高感度が特徴だ。しかし、その感度が逆に「仇」となる場合のほうが実際には多いのではないだろうか?確かに、PEラインの登場は釣りそのものに大きな変化を与えたかもしれない。だが、その変化が良い方向にばかり向かったとは思えない。

PEラインによって、以前よりも「難しく」なってしまった釣りが少なからず存在しているからだ。

マダイジギングは、メタルジグを使うから「ジギング」と表現されているが、青物ジギングのようなイメージとは性格が大きく異なる。一般的にイメージされるジギングのようにルアーを激しく操作して魚を誘う必要も無ければ、極端な高感度をラインに求めるものでもない。その理由については追って説明するが、PEラインの「数少ない利点」を必要としない限り、無理してPEラインを使用する理由は存在しないのである。ここでは敢えてPEラインの全ての欠点については触れないが、利点よりも欠点のほうが遙かに多いのがPEライン。PEラインでは大型マダイを仕留められる確率は低く、フック等金属パーツの損傷も著しいしタックルの消耗も激しい。前述した通り、PEラインでなくてはならない釣りも存在するが、むしろPEラインが必要ではない釣りのほうがはるかに多いのである。

PEラインに拘る釣り人が第一に挙げるのは感度の良さだろう。そして次がコスト的な理由である。感度が良いことは分かるが、コスト面についてはかなり疑問である。最近は300メートル巻きのフロロカーボンが各社から発売されるようになった。その走りとなったのは、S社の低価格ライン。300メートル巻きで千円程度である。このラインがマダイジギングで多用されるようになってから、陸奥湾のブラーマダイでもこのラインが使用されるようになり、そのマーケットが大きいと判断した他のメーカーもこぞって300m巻きのフロロカーボンを発売するようになった。メーカーによって価格設定は様々だが、800~3000円が相場だろう。

外見で比較できるわけでもなく、同じ号数でも径がまちまちとアバウトなのがラインの実情。そこには価格による強度差も存在しない。つまり「安いから弱い」という考えは間違いであり、6ポンドラインの強度はあくまで6ポンド(実際は5~10%表示強度よりも強)。消耗品のラインは安価に限るが、どこのメーカーのどのラインが良いというわけではないので、自分のフトコロ具合と好みで選べば良い。

自分は300m・1000円のラインを好んで使用するが、誤った使い方さえしなければ、今のところ不満は何一つ無い。この300メートル巻きのラインを、半分(あるいは100m)だけリールに巻いて使用する。

過去に、新品で巻いたラインを限界まで使用して、果たして何枚のマダイが捕れるのか実験してみた。結果は60㎝オーバーのマダイを軽く40数枚。それでも強度的には全く問題なかったが、ライン全体が短くなって半分以下になってしまったので使用を断念した。

吸水率の低いフロロカーボンラインは、簡単には劣化しない。使用後の手入れさえ怠らなければ、千円のラインで90~120枚のマダイが釣れる計算になるのだから、そのコストがPEラインに劣るとは思えない。現実には限界まで使用することはないだろうから、週に2回程度の釣行回数ならば、フルシーズンでも4~5巻もあれば足りるはずだ。

同じタックルの組み合わせでPEラインとフロロカーボンを比較してみる。

PEは1号(12~20LB)、フロロカーボンは1.5号(6LB)としよう。70㎝オーバーのマダイがヒットした場合、ヒットからランディングまでに要する時間は、PEがフロロカーボンの2倍以上(実測)。そして、バラシの確率も2倍以上になる。マダイのサイズが大きくなればなるほどその確率も高くなる。フロロカーボンの適度な伸縮性は大型マダイを不必要に暴れさせることなく、すんなりと浮かび上がらせる。ファイト中の突っ込みの回数も、PEと比較すれば明らかに少ない。PEラインに見られる「フックの伸びや折れ」、「スナップの破損」というトラブルもフロロカーボンでは皆無であり、それがバラシの確率を極限まで抑えてくれる。

浮き上がったマダイは、当然だが傷みが少ない。よって、リリース前提の場合には、フロロカーボンの使用が必要不可欠となる。

これらはあくまで、自分たちが行ってきた釣りのデータに基づいた私個人の意見なので、それを正しいと受け取るか否定するかは自由。PEラインに慣れてしまうと、なかなかナイロンやフロロには戻れないだろう。最終的に「何故フロロなのか?」は、実際にマダイジギングを経験していただくのが一番と思う。

しかし、細フロロカーボンの強度を活かすためには、タックルの組み合わせが最も大切である。どんなタックルがベストで、何故6ポンド以下でなくてはダメなのか?については次項で説明する。また、6ポンドフロロは直結では簡単に切れる。ラインシステムによって、その強度は「ロープ並」に変化するが、システムについては好みが分かれることだろう。ひとつだけ言えるのは「結び」が多いほどシステム強度は低下するという事実。どんなシステムがベストなのかは各自研究してみてほしい。

2006.6月掲載分を校正

カテゴリー: ライトジギング, 考察

マダイは底釣り・・という概念は捨てる

2009 年 4 月 6 日 コメントはありません

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裏竜飛や鰺ヶ沢沖など、青森県の「第二次マダイブーム」は今から20年ほど前に始まった。第一次はもっとずっと昔のこと。ポイント的には平舘沖や後潟沖のマダイ釣りが有名だった。

第一次、第二次ブームに共通するのは「夜釣り」であること。そして狙いのタナは基本的に底であり、底から仕掛けを切ってもせいぜい10mという点である。その影響か、今なお「マダイ=底」と信じて疑わない人も少なくない。

青森県のマダイ釣りが夜釣りで行われたのには理由がある。それはベラやフグに代表される「エサ盗り」の存在だ。マダイ=底という概念があるから、日中の底狙いはベラなどのエサ盗りで勝負にならない。しかし夜ならば話は別。フグは夜でも完全に姿を消すことはないが、ベラは暗くなると砂地に潜って姿を消す。つまり、底を攻めるのならば夜のほうが断然釣りやすい。それが「マダイ=夜釣り」という間違いを生み出したのであろう。

マダイの夜釣り云々はともかく、マダイが日中にいくらでも釣れる魚であることは、もはや誰でも知っている真実だろう。だが、マダイが上層で釣れる魚であることを知る人は意外に少ない。確かに、海底のエサを補食する時期もあるので、必ずしも底狙いの釣り方が間違いとは言えない。だが雑食性で獰猛なマダイは、中層や上層にエサが存在すれば、ほぼ間違いなくそれらを狙って浮き上がる。海底に張り付いたままでみすみすエサを見送るような事はしないのだ。

海底のエサを拾うように補食するのは8~9月の高水温期のみ(この時期でも中層で釣れるが)。陸奥湾の一部の地域を除けば、4~7月、10~11月はほぼ間違いなく中層での補食率が高い。特に5~6月は水面でエサを追って背鰭を見せて泳ぐマダイの姿が見られる。つまり「マダイ=下から上に釣る魚」は間違いであり、正しくは「マダイ=上から下に釣る魚」なのである。固定概念を切り捨てて、マダイは上層で釣れる・・というイメージさえ描けたならば、ジギングもエサ釣りも、釣果は倍増するはずだ。

実際、マダイジギングの最盛期には、釣り場の水深にかかわらずヒットの殆どが水面直下からせいぜい10~20m以内である。底まで沈めるなどという効率の悪い釣りをする必要はない。上層で釣れなくなれば中層に探りを入れ、そして最後に底を狙う・・というのが最も効率の良い釣り方だ。間違っても中層のマダイをわざわざ底で釣る・・などという非効率的な釣りをしてはならない。

底で釣れた・・と勘違いしやすいのは、重いメタルジグ(仕掛け)を使っている場合。フォール中のメタルジグに食いつけなかったマダイは、底までルアーを追いかけてヒットする。マダイは底でヒットするもの・・と信じて疑わない釣り人は、この状況を「マダイは底にいる」と勘違いしてしまう。そこから悪循環が始まるのである。

そんなマダイだから、メタルジグは小型で充分。いや、小型のほうが有利だ。最大でも40g。通常は14~28gで良い。ジギング、しかも竜飛や小泊と聞けば、100g以上のメタルジグをイメージする人が多いだろうが、マダイジギングで使用するメタルジグは極めて小型。そしてタックルも極めてライトである。

2006.5月掲載分を校正

カテゴリー: ライトジギング, 考察

マダイジギングが可能な海域

2009 年 4 月 3 日 コメントはありません

あまり知られていないが、現在、陸奥湾におけるマダイ釣りでは多くの船がコマセを使用していると聞く。コマセ禁止を云々言う前に、この「オキアミ」や「アミエビ」が、マダイに対してどんな影響を及ぼすかを知る必要があるだろう。

 実は、コマセに慣れた魚はマダイに限らず他のエサを食べなくなってしまう。つまり、このまま陸奥湾でコマセが使われ続ければ、近い将来アオイソメをエサにしたマダイ釣りは成立しなくなってしまうということだ。年々、陸奥湾のマダイが釣れなくなってきた・・と嘆く人も多いが、その理由のひとつは間違いなくオキアミやアミエビのコマセであろう。

国内の多くの海域では、オキアミをエサにコマセカゴを使ったマダイ釣りが主流。そんな海域では、西田式ブラーとアオイソメを使った釣りは成立しないと言う。アオイソメには全く反応を示さないと言っても良いだろう。それほどオキアミの影響は大きく、海そのものを変えてしまうのである。

当然だがジギングもコマセの影響を受ける。いや、正確に言えば、オキアミに限らず、釣り人がエサを与え続けた海域ではメタルジグに対する反応は極めて渋い。蟹田~夏泊半島を結んだラインに限定すれば、ジギングが成立するのは普段から比較的釣り人が少ない蓬田~蟹田、東は双子島~夏泊大島の海域に限られるだろう。しかし、それとて数釣りは不可能。清水川沖や横浜沖も2005年頃まではジギングで面白いほど良く釣れたが、釣り人が増加し、コマセを使うようになった途端にメタルジグに対する反応は著しく低下。もはや「狙って釣れる」海域とは言えなくなってしまった。

外洋と比較して湾内のマダイは回遊性が低く、群れの入れ替わりが少ない。新しい群れが少なく、しかも釣り人が与えるエサに慣れてしまったマダイが多い海域では、ボウズ覚悟のジギングが強いられることになる。しかし、平舘海峡や津軽海峡、日本海に面した竜飛~岩崎間は回遊性の強い群れが多く、常に新しい群れが出入りする。つまり、この海域こそジギングに最適な海域であり、南は無限に、北は津軽暖流の影響を強く受ける下北半島にまで及ぶ。

過去6年の実績で言えば、小泊周辺、津金海峡、平舘海峡が圧倒的な釣果を誇る。ただし、ポイントによって釣果は大きく異なるので、まずはポイント探しから始めなくてはならない。最盛期ならば(ほぼ5月)深場を釣る必要はなく、水深はせいぜい10メートルもあれば充分だ。

 

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過去6年の殆どをジギングで通したが、トップシーズンは海域を問わず4~6月の3ヶ月間。青森県のマダイは2~3月から産卵の態勢に入り7~8月まで産卵が続くと言われるが、トップシーズンに釣れるのは抱卵した個体よりも圧倒的に産卵後の個体が多いことから、産卵後の体力回復、または次の産卵に向けての荒食い(マダイは年に数回の産卵を行う)がちょうどこの時期に当たると考えて良いだろう。

8~9月はエサ釣りが有利で、補食レンジもボトム近くになる。再びジギングが上向くのは10月以降。しかし、8~9月もジギングで釣れないというわけではない。数は望めないが、ヒットすれば大型という特徴がある。最盛期とはやや釣り方が異なるが、自分なりに研究してみるのも面白いだろう。また、この時期最盛期のチダイも、フックとレンジを工夫することでジギングの対象となる。

2006.5月掲載分を校正

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