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リールの逆転現象

2014 年 12 月 8 日

ここ2~3日で、一気に大量の雪が降り、週末は雪片付けで終わった・・・という方も少なくないことでしょう。
幹線道路でさえ除雪が追いつかず、渋滞が慢性化した二日間でした。
12月ですから、雪が降るのは当たり前ですが、今回は降りすぎ。フィリピンを直撃している台風22号の影響もあるんでしょうね。

この季節になると釣り物はめっきり少なくなりますが、メバルが面白い季節でもあります。ULJのデイゲームでも数は釣れますが、型を狙うならやはりジックリと攻めるナイトゲーム。季節柄抱卵したママメバルも少なくないのでリリース前提ですが、サイズが出るので楽しませてもらってます。
この時期の夜釣りですから、ほぼ確実に氷点下。酷い時は氷点下10℃以下という環境での過酷な釣りです。

そんな環境での悩みのタネがリールの逆転現象。
具体的にはクラッチが利かなくなり、ストッパー不良になる現象です。
メーカーにかかわらず、最近のスピニングリールのストッパー部分はワンウエイクラッチが採用されています。この部分、とても繊細で、オイルの量が少なくても多くても不具合が出てしまいます。
寒い季節は結露等によって発生した微量の水分が凍結し、クラッチベアリングの回転を妨げてしまいます。急激な気温差による結露ですから、どんなに防水性の高いリールでもその発生率に大きな違いはありません。
それを防ぐために、クラッチベアリングとピニオンリングの接触抵抗を大きめに設定したりするのですが、その設定ではハンドルの回転が重くなり、またストッパーオフ時の逆転にも支障をきたしてしまいます。

面倒な話になってしまいましたが、なんとも厄介な症状、それが厳寒期の逆転現象なのです。

同じ症状はタックルが水を被りやすいカヤックフィッシングの現場でも発生します。いずれの場合も悪さをしているのは「水分」であり、クラッチへの水分の侵入をいかに防ぐかが課題となります。

その対策をずっと考えていて、いろいろ調べている過程で、気になるケミカルを発見しました。水置換オイルという物です。簡単に言えば、水より比重の大きなオイルです。これを使えばクラッチベアリングに結露が発生しても、水分がオイルの外側に追いやられるので、ベアリングが凍って回転を妨げることはないのでは?と考えました。

試しに、メバルで使用しているリールで使ってみる事に。現場に出る前に自宅の冷凍庫で何度かテストし、逆転現象が発生しないことを確認してから現場へ。
オイルは多めに使用し、クラッチの摩擦係数も最少に設定してあるので、普通のリール用オイルでは確実に逆転してしまう状態でしたが、2時間の釣りでノントラブル、しかも巻き上げがとても軽くスムーズという素晴らしい結果でした。
今後も何度かテストして調子が良ければ、クラッチとボールベアリング(特にラインローラーとピニオン、ハンドル)には水置換オイルを使ってワンシーズン試してみたいと思います。

リール用のオイルとしても製品が販売されているので、あながちこのオイルの選択は間違いではないと思うのですが、唯一気になるのが錆について。
防錆効果もあるはずですが、水置換オイルを塗布した金属面は、そのままの金属面より錆びやすいという意見もあります。

いずれにしても今後のテストが必要ですが、防水性、潤滑、防錆で問題が無いようなら、メンテ依頼分のリールでもどんどん採用して行きたいと思ってます。
水置換オイルの比重が、海水と比較してどうなのか?は不明ですが、もし海水より比重が大きいなら、タックルの消耗が著しいカヤックフィッシングでも、きっと役立つはず。

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